という訳で結果的に、様々な腕の太さ長さ&サウスポーへの対応、尖った部分の保護、M65ジャケット袖内での空間確保、量産のし易さ、コスト、という多くの要素が加わったため、「タクシードライバー」劇中のスリーブガンとは色々変更点が出てしまった。前後にエンドキャップをつけた事で、ストローク距離も少々短くなってしまったが、コルト25オートくらいならちゃんと袖に隠れるし、まあいいか、と。
で、製品版の作動はこちら投稿動画。正直言うと、射出、格納、共に映画本編を超えてしまったと豪語。実際にデ・ニーロ、鏡の前のシーンで3回袖から銃を出すんだけど、2回目、3回目は引っかかってる感じで、スムーズに銃が出て来ない。もちろんあのシーンはもはや伝説とも言えるデ・ニーロのあの芝居を見てればよいので、そんなチンケな理由で作品の質にケチをつける訳ではない。けども、さすがに大の大人が量産を前提に3ヶ月みっちり思案した甲斐あってか、今回のスリーブガンは機械としてはプロップのレベルを超えた。
もちろんあのプロップという素晴らしい道しるべがあったればこその話なので、リスペクトの気持ちはもちろん1ミリも揺るがない。しかしながら、まあ自分をちょっと褒めてやりたい訳なんす。 |
と、色々と大仰な講釈をたれているが、実際に、この機械、腕につけてガチャガシャ遊ぶだけの大きなお友達用おもちゃなんだよなぁ〜。
最後にこのメカの名前。スリーブガンじゃ味気ないので、思い切って「びっくるくん」と命名。もちろん主人公の名前“トラヴィス・ビックル”から。こういう珍妙なアイデア商品は往々にして「〜くん」という名前になりがち。エアガン業界だと、過去に簡易エアタンク「軽〜るくん」とか、電動給弾装置「クイっくん」とかあったし、そいういうノリで。アメリカとかでもコーヒーの自販機が「Mr.コーヒー」だったり、“Mr”系のアイテムが多いような印象が。勝手な思い込みかもしんないけど。
てな訳で、遂にいつでもどこでも袖から銃がジャキーンと出せる、70's映画ファン待望のアイテムは完成した。実は「たのみこむ」でも提案出ていたのね。
買うとか買わないは置いといて、とにかくあの装置がこの世のどこかで販売されている。映画マニア的にはその事実がとても大切なのである、多分。
ともあれ、お疲れ様、自分! |